1. 効果的な治療法

   EMDRは、心的外傷後ストレス障害（PTSD）に対して、エビデンスのある心理療法です。
   EMDRは、眼球運動や他の両側性の刺激を通じて、脳を直接的に刺激し、脳が本来もっている情報処理のプロセスを活性化できるのです。
   EMDRは、他の精神科疾患、精神衛生の問題、身体的症状の治療にも、学術雑誌などに成功例がしっかり記述されています。

2. 短期間での治療

   EMDRは、比較的短期間で高い治療効果が得られることが多いです。

3. 心理的負担が少ない

   EMDRは、従来の持続エクスポージャー法と比べると、トラウマに対する心理的苦痛が少ないことが多いです。

4. 多くの専門家がトレーニングを受けている

   全世界で40,000人以上の心の専門家（精神科医、臨床心理士など）がこの方法のトレーニングを受け、2,000,000人以上の人が治療を受けています¹。
   日本でも1500名以上の専門家がトレーニングを終えました（2012年5月時点）。

……以上が、EMDRが他の心理療法と比べて優れている点です。

EMDRは「Eye Movement Desensitization and Reprocessing」の略で、心理療法の一種です。
この手法は、過去のトラウマ体験によって引き起こされる心的外傷後ストレス障害（PTSD）を治療するために使用されます。
PTSDは、暴力、虐待、事故、自然災害などのトラウマ体験によって引き起こされることがあります。
EMDRは、強い感情が生じる体験に蘭達する他の状態、例えば不安やパニック、悲しみ、身体的疾患にも使用されます。

トラウマは圧倒的であり、通常の対処方法を使用することが困難になることがあります。
EMDRは、トラウマに関連するイメージや感情を脱感作することで、トラウマの現在の影響に対処するための対処スキルを活性化しようとします。
トラウマに関連するネガティブな思考、例えば「私が原因だ」とか「私は悪い人間だ」といった思考は、他の状況で自分自身について考えたり感じたりする方法に影響を与える可能性があります。
EMDRは、これらのネガティブな思考を認識し、取り組むことができます。
EMDRは、心的外傷後ストレス障害以外の問題に対する効果は、研究によって証明されていませんが、うつ病や不安障害などにも適応があるといわれています。

EMDRには、アイムーブメント以外にも、音、振動、または触覚刺激など、他の種類の注意刺激が使用されることがあります。
ただし、アイムーブメントは、最も一般的な注意刺激の一つであり、多くの場合、EMDRの手順に使用されます

EMDRは、過去のトラウマに関連する症状を軽減するためのエビデンスのある心理療法です1。
治療を受ける前に、セラピストはあなたの困難の歴史と、それが現在の人生にどのように影響しているかについて話し合います。
EMDRが推奨される場合、セラピストは手順を説明します。
治療を受けることを決めた場合、あなたとセラピストは、過去の出来事を表す画像または写真、出来事に関連する自己に対するネガティブな信念、出来事に関連する自己に対する好ましい考え方（ポジティブな信念）、出来事に関連する感情、出来事に関連する身体的感覚を含む問題の説明を作成します。

また、あなたは、苦痛の程度とポジティブな信念の信憑性に数値評価を与えるように求められます。
これにより、セッション中に進捗状況を監視できます。